今月の兼題は夏に活動する蛇(くちなは)でした。それぞれ 7句を出句し 7句を選句しました。
ご指導の本井英先生(S50文・博)から、33句の選があり丁寧な講評をいただきました。
出句者 14名、出席者11名
* 本井先生の出句
河原まですこし藪径蛇ゐさう
蛇の背筋鎌首を支へたる
就中くちなはの舌いとはしや
農道を蛇が渡るをただに待つ
蜥蜴追ふときのくちなは大蛇行
ほかしある蛇の死骸の匂ひ初む
鶏小屋のあたり音あり蛇墜ちしや
* 部員の代表作(50 音順)
くちなはの静かに進む濁り池 大崎洋一
庭園の池突っ切りて赤楝蛇(やまかがし) 岡部健二
屋根裏に地這ふ宿世の蛇ひそみ 奥田眞二
白蓮のつぼみの先に紅の差す 河相光子
老鴬の啼くや開山七百年 佐藤月子
荒れ梅雨や浮世絵の雨眺めをり 酒井一彦
蛇無言我も無言のまま別る 塩川孝治
涼み台江ノ電の灯の遠く過ぐ 津田祥子
蓮の葉の揺れてまちまち翻える 栃澤峰子
紫陽花の白ゆれゐたり無住の家 萩原ふみを
蛇咥へ大きな羽の鳶かな 馬場英人
木も草も間を取り合うて梅雨晴れ間 深谷むじゅん
風抜ける大磯駅舎夏燕 宮田公子
煮物にもお味噌汁にもミ二トマト 山下ひろ子
* 今後の予定
8 月:夏休み
9 月 8 日(水): 兼題は追って連絡いたします。