島へ渡り、句材を求めて吟行をしました。 午後、鵠沼公民館にて句会
を開き、出句、互選をしました。
本井英先生 (S50 文博)から34句の選を頂き、講評をうかがいました。
その中で、「先行の作品を恐れてはいけない。一方では、読者に鑑賞の
余地を与える必要がある」というお話がありました。
出句 14名、出席 13名。
★ 本井先生の出句
一湾を沸騰せしめ春疾風
煽られて鳶ののけぞる春疾風
タンカーとわかる遠さを霞みつゝ
春涛の白をはべらせ烏帽子岩
島径の小暗きところ落椿
草萌をひつちきらんと沖の風
★ 部員の代表作(50音順)
下萌に大地の水は膨らみぬ 大崎洋一
富士の山ふくらんで見ゆ春もよい 河相光子
島リスの河津桜を散らしゆく 上坂秀治
一寸の土筆よ風の強く吹く 佐藤月子
何作ろ青アスパラと地の卵 津田祥子
島へ橋春疾風に身をまかせ 萩原ふみを
蜑路地の雑貨屋の春炬燵かな 馬場英人
白浪が島を持ち上げ春疾風 深谷むじゅん
潮騒に落椿また落椿 宮田公子
一人居の何事もなし雛の宵 望月明子
長閑さや写真なれして島の猫 山下ひろ子
濤の音葉音風音春嵐 吉水淑浩
リス走り猫は昼寝の島は春 脇坂恵三