今月は兼題「風光る」を含め各自 7句を出句、7句を互選しました。
本井英先生(S50 文博)からは 34句の選があり、丁寧な講評をうかがいました。
「経験を積んでくると、それらが写実したのと同じ体験となり句に描写できる」
というお話がありました。 出句、出席とも14名。
★ 本井先生の出句
遺失物手許に戻り風光る
乗り鉄に撮り鉄に風光るかな
入籍を済ませましたと風光る
岬訪はばや潮香る風光る
税金がちよつぴり戻り風光る
風光る眼鏡の曇り拭きをれば
★ 部員の代表作 (50音順)
島崖の黒き地肌に諸喝采 大崎洋一
突風に辛夷の花のほどけ落つ 河相光子
えのすいのイルカのジャンプ風光る 上坂秀治
風光る函館山に鐘の音 佐藤月子
坑跡に彌榮の唄花の谷 佐藤道樹
緑立つ耳鼻科医院の奥の庭 津田祥子
出会ふ子らみな「おはよう」と朝桜 萩原ふみを
草の芽を寿ぐ如し風そよぐ 馬場英人
新庭の土の黒さやうららかに 深谷むじゅん
川に沿ふサイクルロード風光る 宮田公子
うぐひすの声聞えけり霧の中 望月明子
麸に群る庭園の鯉風光る 山下ひろ子
すれちがう山道狭く新芽避く 吉水淑浩