開きました。今月は兼題の「霧」を含め 7句を出句、7句を互選しま
した。
本井英先生(S50文博)からは 46句の選があり、それぞれにつき
丁寧な講評を頂きました。先生のお話のなかで「俳句は自分の経験
したままを詠む必要があるが、読み手の想像を誘う部分も必要」と
いう発言がありました。
出句 15名、出席14名でした。
★ 本井先生の出句
霧の蓋かぶせたまゝに河曲がる
川霧の中へ吊橋消えて行く
短笛のつづけさまなり海に霧
霧の山猫バスの如灯しくる
延着を出迎へに行く夜霧かな
海原に磯原に霧雨ばかり
★ 部員の代表作(50音順)
叢を分けて露草青かりき 大崎洋一
霧降りて野リスのしつぽ重たげに 河相光子
朝霧の薄れる湖に赤鳥居 上坂秀治
から松の根元に残る夜霧かな 佐藤月子
蜩や福原須磨とひとり旅 佐藤道樹
山を這ふヘッドライトや霧時雨 酒井一彦
エレベーター昇る濃霧のニューヨーク 津田祥子
鬼やんま屋根を吊り上ぐクレーン車 萩原ふみを
大夕立その夜の過ごし易さかな 馬場英人
朝霧を抜けて聳ゆる万二郎 深谷むじゅん
鰯雲路面電車の走る町 宮田公子
濃霧の夜六甲山の坂下る 望月明子
カーブきりターンパイクへ霧の中 山下ひろ子
朝霧や動かぬ蟬を運ぶ蟻 吉水淑浩