今月は鵠沼公民館が公民館祭りのため、ご近所の津田祥子さんの
お宅を拝借させていただきました。
兼題の「西鶴忌」「山雀」を含め、各自 7句を出句、互選をしました。
披講のあと本井英先生(S50 文博)の丁寧な講評をうかがいましたが、
その中で「句を作るときは見えた通りに詠むこと、頭を使わないこと」
というお話しがありました。
部員の出席、出句とも14名でした。
★ 本井先生の出句
勁きものに女心や西鶴忌
さし伸べし掌に山雀の慕ひくる
山雀の目と目と離れをらざるや
山雀を寄せゐる爺や池ほとり
秋の海近き佳き家窓殊に
小鳥来るやうに人々定刻に
★ 部員の代表作(50音順)
背中にも草の実ついて山の道 小澤喜久子
濁り酒土間で味はふ宿の夜 大崎洋一
白萩や風の行く手に零れおつ 河相光子
見飽くなき芸も哀れや山雀め 上坂秀治
大榎切られし空に秋入日 佐藤月子
コンバイン止めて稲穂を拾ひける 津田祥子
空襲を受けたる空に赤とんぼ 萩原ふみを
江の島の沖へ沖へと月の道 馬場英人
庫裏わきに萩のこぼれて墓参り 深谷むじゅん
家族揃ひてそれぞれの夜は長き 宮田公子
千本の松吹き抜ける秋の風 望月明子
一句とて出来ずひねもす西鶴忌 山下ひろ子
やぶがらし這ひあがりたり錆びフェンス 吉水淑浩