江の島へ吟行をしました。冬の季語を求めて句作に励み、各自 7句を
詠み、午後、鵠沼公民館にて句会を開きました。
本井英先生(S50 文博)から講評がありましたが、「句中の切れには
動詞の連用形、連体形、終止形があるが、それぞれの効果を配慮する
こと」というお話しがありました。出句 14名、出席 13名。
★ 本井先生の出句
枯葎裏の解体工事かな
島山の頂上石蕗の花盛り
デイゴまだほろほろ咲いて島の冬
島崖や石蕗の黄までを垂直に
ひと跨ぎして木枯が島を吹く
油点草冬に入りつゝ小さく濃く
★ 部員の代表作(50音順)
伸びし枝に紫を盛る湯点草 大崎洋一
鬼柚子の撓わに実る写真館 河相光子
無縁塔を守りて石蕗の咲き初めて 上坂秀治
熱燗の口に馴染める小鹿田焼 佐藤月子
饅頭の稼業に生きる神の留守 佐藤道樹
寒気団鎌倉の山縮み見ゆ 酒井一彦
水鳥に潮の上げくる河口かな 津田祥子
橋桁に波くだけ散り冬立ちぬ 萩原ふみを
冬日さす女夫饅頭甘き湯気 馬場英人
凩が駆け抜けてゆき波白し 深谷むじゅん
懸崖の菊を手前に菊花展 宮田公子
蜑路地の奥へ宅配石蕗の花 山下ひろ子
稲穂垂れ案山子上向く野道行く 吉水淑浩