2023年10月度ウオーキング 「小田原城総構 皆春荘 松永記念館」(9km)
実施日: 10月21日(土)
行程: JR小田原駅(西口) → 北条早雲公像 → 山ノ神堀切 → 稲荷森 → 小峯御鐘ノ台大堀切西堀 →
小峯御鐘ノ台大堀切東堀 → 三の丸外郭新堀土塁 → 皆春荘 → 松永記念館 → 小田原駅(9km)
参加者(敬称略):
池永 大久保 大久保(家族)大野 小玉 小林 酒井 櫻井 関 関(家族)髙木 三善 山口 亘理 亘理(家族)新井(家族)朝日 新井 計18名
今回のウオーキングは秋晴れの中、小田原駅に集合し小田原城総構を巡るため歩を進めました。
小田原城の総構は、小田原北条氏が豊臣秀吉との合戦に備え、天正18年(1590年)までに小田原城とその城下を囲って築いた総距離9kmにも及ぶ堀と土塁による要塞の跡です。豊臣軍21万、北条軍3.4万と圧倒的に不利な中を守り抜くための秘策であったと言われています。
まず最初に西口ロータリーにある高さ5.7m 重さ7トンの日本最大級の銅像である北条早雲公像を見上げ、その戦国武将の勇ましい姿に圧倒されました。その後、小田原城の北側を守る重要な堀で、谷津丘陵土の通行を制約するため構築されたと言われている山ノ神堀切から稲荷森へ進みました。
稲荷森は総構の中でも最も良好な遺構が残っている場所のひとつで、総構の堀が地形に沿って弧を描いている様子が確認できました。稲荷森からさらに小峯御鐘ノ台大堀切西堀へ。この西堀は雄大な空堀と土塁が残り、その土塁の上に登り、その広大さに心地良さを感じました。
そして、さらに東堀へ。この東堀は幅が約20~30m、深さは土塁の頂上から約12mあり、堀の法面は50~60度という急な勾配で、空堀としては最大規模で、このV字状の堀に立ち、木々がそびえる中、先人が築いた偉業に感嘆しました。その後、広大な三の丸外郭新堀土塁で昼食を摂り、一息つきました。ここから相模湾や伊豆大島を見ることができ、オーシャンビューを楽しみ歩いてきた疲れが取れました。
そして、総構を散策後、皆春荘へ。皆春荘は第23代内閣総理大臣の清浦奎吾の別邸として建てられ、その後、大正3年(1914年)に南に隣接する古稀庵と総称される山縣有朋の別邸の別庵として編入されました。この数寄屋風建築の部屋からの庭園は自然を重視し、山縣が自ら作庭を指揮したと言われるだけあって、日本庭園の素晴らしさを感じました。
最後は松永記念館に足を向けました。 松永記念館 は、電力王と称され実業界で活躍する一方、茶道にも造詣の深かった松永安左エ門「耳庵(茶名)」が昭和34年(1959年)に設立し、自宅の敷地内に建てたものです。彼の古美術品や茶室、また住まいであった老欅荘を見ることができ、その素晴らしさを痛感しました。そして彼が慶應義塾に学んだことに我々とのつながりを覚えました。
今回のウオーキングは小田原城総構を自分の目で確かめ、また皆春荘と松永記念館を訪れたことで日本建築の美と日本古来の文化を学びとることができました。このようにウオーキング部会は健康増進のため、ひたすら歩くだけでなく、歴史的史実を学び見解を広めることを加味した部会であることを目指していきます。
次回11月度のウオーキングは「仙元山・葉山マリーナ(8km)」です。皆様の参加をお待ちしております。
ウオーキング部会
朝日、新井