行程: JR戸塚駅 → 柏尾川沿い → 金井公園 → 田谷の洞窟(定泉寺)→ 大船観音 → 大船駅:9km
参加者(敬称略):
池田 池永 大野 上領 小玉 小林 坂井 杉山 関 関(家族)田村
長島 槇 三善 安村 山口 亘理 亘理(家族)新井(家族)朝日 新井 計21名
9月と言えども蒸し暑さが残る今回のウオーキングは、JR戸塚駅から歩き始め、曇り空のおかげで歩を進めることができました。
戸塚駅を後にして、春になると桜が楽しめる柏尾川沿いを4.2km進み、金井公園に到着しました。この公園は広々とした芝生広場や野球場、テニスコートが整備され、戸塚区民の憩いの場となっており、休憩をとるのに快適な場所でした。
その後、田谷の洞窟へ。この洞窟は真言宗田谷山定泉寺の境内にあり、山門をくぐり抜けて洞窟へと向かいました。そして、洞窟の前でろうそくに火を灯し、一歩一歩暗い中へ足を進めました。
この洞窟は田谷山瑜伽洞(たやさんゆかどう)と称し、元鶴ケ岡二十五坊の修行道場でした。鎌倉時代初期開祖と伝えられ、江戸時代に至るまで適時拡張され、上下三段全長1キロメートルにも及ぶ、壮大な規模となりました。内部は二十五坊の供僧がノミを片手にお経を唱えながら掘りめたノミ跡が残り、大小様々なドーム状空間や壁画には江戸中期以降に彫られたと考察できる美しい浮彫りのレリーフ250余点が彫られており、行者の手により刻まれた数百体の御仏が今も無言の説法を唱えているようで荘厳さを感じました。
さらに、鎌倉ガイド協会員であり、ウオーキング部会員でもある大野氏から、「四国八十八霊場」「西国三十三観音霊場」「坂東三十三観音霊場」「秩父三十四観音霊場」が写し彫られた場所を参拝したことで、日本各地にある霊場を巡拝したことになるとの説明を受けました。
その後、田谷の洞窟から1.5kmほど歩を進め、大船観音に着きました。大船観音は、高さ25mの白衣の観音半身像で1929年に着工され、大戦により中断しましたが、1960年に完成されたとのことです。
洞内に入ってみると20分の1の原形像を見ることができました。そして、また観音像に隣接して戦没者や原爆被害に遭われた方々への慰めと平和への願いが込められた千体仏を見て、身も心も引き締まる思いになりました。
大船観音寺の境内には恒久平和を祈願して、福岡県星野村の平和の塔から分火されたものが灯籠の中で灯され続けている原爆の火や、祀られた千羽鶴、核兵器もない戦争もない平和の世界を願う平和記念碑を見ることができました。
今回は9kmを歩いた健康増進と田谷の洞窟では、修行僧の仏に対する渾身の思いを汲み取ることができ、また車窓から見ていた大船観音を訪れたことで、平和を願う人々の思いを知ることのできた有意義なウオーキングとなりました。
また、今回も大野氏の説明によって、より多く歴史的史実を学ぶことができたことに謝意を表します。
次回10月度のウオーキングは小田原城総構です。皆様の参加をお待ちしております。
ウオーキング部会
朝日、新井