本日はお招きいただきまして有難うございます。藤沢三田会新年懇親会は瀧澤前会長、岩崎新会長のもとでこれ程、多くの方がお集まりになるということは、日頃の三田会がご盛況である証と心得ます。
藤沢三田会が67年の伝統を誇ってこられ、かつ義塾に様々な形で奨学金を頂戴して、今般SFCの「未来創造塾」に重ねてご寄付をいただけるということは清家塾長にかわり、お礼を申し上げます。
私は昨年5月に常任理事に任命されて漸く一年が経とうとしている新米理事であります。私のホームベースは法学部ロースクールで憲法を教えています。義塾には良いニュースが沢山ございます。昨年は司法試験合格者2,000人強のうち、慶應義塾ロースクールの合格者201人をマーク、合格率57%でした。57%というと半分は落ちると思われるかもしれませんが、合格率、合格者数においてトップをマークすることが出来ました。これは司法試験制度始まって以来の快挙でございます。また公認会計士合格者数で39年連続一位を確保しています。
更にまた、世界ランキングで大企業トップCEOの輩出率では第9位をマークしています。その意味で今日、お集まり頂いた諸先輩のお蔭と思いますし、今までの義塾の様々な努力が実りつつあると思っています。
慶應義塾が推進しています三つの事業、理工学部創部75年記念事業、医学部創部100年、これは2017年に記念した事業、そしてSFCの未来創造塾の事業が今後の慶應義塾そのものの在り方を決めていく大きなドライヴィングフォースになっていく事を強調させて頂きたいと思います。
理工学部につきましては、国際人材育成のための基金を設立し、かつ世界トップクラスの基礎科学・工学の研究拠点をつくるためにご尽力をいただいているところです。1月30日に理工学部の教育研究棟、「新34棟」が竣工しまして、ホームページで写真をご覧いただければと思います。
医学部では今の2号棟の北側にある1号棟を全面改築して新病院棟を築く計画がございますが、医学部病院や医科学研究所全てのソフト面における刷新も含めて考えている次第です。クラスター医療を実現しようと、基礎と臨床の連携を図ってチームで医療改革を進めていこうとしています。災害に強い都市型医療体制を構築しようと、信濃町の慶應病院が来るべき東京オリンピックの際には拠点病院として、また背後に大きな公園を擁しており、防災拠点としても役立つ大きな構想を進めているところです。
三つ目のSFC未来創造塾ですが、これは2010年に20周年を迎えたSFCが滞在型の研究拠点として、学生・研究者双方が世界からボストンバッグ一個で日本に来てすぐに、研究教育に没頭できる仕組みを考えています。これは単にSFCの中の事業ということでなく、慶應義塾全体のグローバル化のためのゲートウェイにする発想を持っています。更に近隣の地域、特に藤沢の皆様と連携してこの地域一帯の開発にとっても要になるような事業と認識しています。
私はSFCには非常に馴染み深いところがあります。栃木県~日吉まで通って講師をしていた頃、指導教授から「SFCで憲法の講義をやってくれ。日吉に毎週、来ているんだろ。横浜から一本で藤沢のキャンパスに行けるから。今年 は無理だけれども来年はそうなるらしいから」と電話で言われました。それが20年前です。未だに湘南台からメチャ混みのバスに乗ってSFCに行く状態でございます。
今申し上げた大きな構想の中で相鉄線の延伸計画が重要です。現在、三田~日吉間は目黒線で30分程。SFCまで延伸が実現すると、日吉~SFC間は37分で、1時間強で三つのキャンパスが繋がることになります。これは教員・研究者・学生の移動が容易になり、キャンパスを越えて様々なことが出来るようになります。是非、これは実現したい。そのためには未来創造塾は失敗するわけにはいかない。私も粉骨砕身努力いたしますが、皆様の一層のご指導、ご鞭撻、サポートを重ねてお願いしたいと思います。
三田の文系4学部もグローバル化、ニーズ化に一層、精進していく所存です。義塾の計画はキャンパスを越えて、全体の仕組みの中で塾のこれからの生き残り、発展を構想する段階にきています。
塾の一貫教育は三田会と並んで大きな財産です。これをどういうふうにするかは非常に重要な問題ですが、既にご案内のように横浜初等部ができました。横浜初等部卒業生は全員、SFCの中高に行きます。SFCの中高から各学部に羽ばたいてほしと考えています。
学部を引き受ける身から言いますとSFCの中高から来る子は非常に良いです。あの山奥の中で幽閉された何年間を過ごす訳ですが、彼らは外に出たら繋がる気持ちを強く持つ。更に評価すべき事は外にもっと繋がりたいという気持ち・・これは藤沢を出て新宿・横浜・東京三田に行ってみたいということではなくてSFCに人を呼んでくる力を持っている。あそこを拠点として出てもいくし、引っ張り込んでもくる。そういう大きなエンジンとしてSFC中高、学部、大学院を考えています。本日お集まりの三田文系4学部の方が多いと思いますけれど、SFCは未だ創部20年であります。OB,OGの数も大きくはございませんので、藤沢三田会・近隣三田会諸兄、本日お集まりの諸兄にご指導、ご鞭撻を頂かなければなりません。SFCが藤沢を中心とした学術、地域行政、産業の発達、そのためのドライヴィングフォースに是非、効果があればと念じています。(終)
藤沢三田会が67年の伝統を誇ってこられ、かつ義塾に様々な形で奨学金を頂戴して、今般SFCの「未来創造塾」に重ねてご寄付をいただけるということは清家塾長にかわり、お礼を申し上げます。
私は昨年5月に常任理事に任命されて漸く一年が経とうとしている新米理事であります。私のホームベースは法学部ロースクールで憲法を教えています。義塾には良いニュースが沢山ございます。昨年は司法試験合格者2,000人強のうち、慶應義塾ロースクールの合格者201人をマーク、合格率57%でした。57%というと半分は落ちると思われるかもしれませんが、合格率、合格者数においてトップをマークすることが出来ました。これは司法試験制度始まって以来の快挙でございます。また公認会計士合格者数で39年連続一位を確保しています。
更にまた、世界ランキングで大企業トップCEOの輩出率では第9位をマークしています。その意味で今日、お集まり頂いた諸先輩のお蔭と思いますし、今までの義塾の様々な努力が実りつつあると思っています。
慶應義塾が推進しています三つの事業、理工学部創部75年記念事業、医学部創部100年、これは2017年に記念した事業、そしてSFCの未来創造塾の事業が今後の慶應義塾そのものの在り方を決めていく大きなドライヴィングフォースになっていく事を強調させて頂きたいと思います。
理工学部につきましては、国際人材育成のための基金を設立し、かつ世界トップクラスの基礎科学・工学の研究拠点をつくるためにご尽力をいただいているところです。1月30日に理工学部の教育研究棟、「新34棟」が竣工しまして、ホームページで写真をご覧いただければと思います。
医学部では今の2号棟の北側にある1号棟を全面改築して新病院棟を築く計画がございますが、医学部病院や医科学研究所全てのソフト面における刷新も含めて考えている次第です。クラスター医療を実現しようと、基礎と臨床の連携を図ってチームで医療改革を進めていこうとしています。災害に強い都市型医療体制を構築しようと、信濃町の慶應病院が来るべき東京オリンピックの際には拠点病院として、また背後に大きな公園を擁しており、防災拠点としても役立つ大きな構想を進めているところです。
三つ目のSFC未来創造塾ですが、これは2010年に20周年を迎えたSFCが滞在型の研究拠点として、学生・研究者双方が世界からボストンバッグ一個で日本に来てすぐに、研究教育に没頭できる仕組みを考えています。これは単にSFCの中の事業ということでなく、慶應義塾全体のグローバル化のためのゲートウェイにする発想を持っています。更に近隣の地域、特に藤沢の皆様と連携してこの地域一帯の開発にとっても要になるような事業と認識しています。
私はSFCには非常に馴染み深いところがあります。栃木県~日吉まで通って講師をしていた頃、指導教授から「SFCで憲法の講義をやってくれ。日吉に毎週、来ているんだろ。横浜から一本で藤沢のキャンパスに行けるから。今年 は無理だけれども来年はそうなるらしいから」と電話で言われました。それが20年前です。未だに湘南台からメチャ混みのバスに乗ってSFCに行く状態でございます。
今申し上げた大きな構想の中で相鉄線の延伸計画が重要です。現在、三田~日吉間は目黒線で30分程。SFCまで延伸が実現すると、日吉~SFC間は37分で、1時間強で三つのキャンパスが繋がることになります。これは教員・研究者・学生の移動が容易になり、キャンパスを越えて様々なことが出来るようになります。是非、これは実現したい。そのためには未来創造塾は失敗するわけにはいかない。私も粉骨砕身努力いたしますが、皆様の一層のご指導、ご鞭撻、サポートを重ねてお願いしたいと思います。
三田の文系4学部もグローバル化、ニーズ化に一層、精進していく所存です。義塾の計画はキャンパスを越えて、全体の仕組みの中で塾のこれからの生き残り、発展を構想する段階にきています。
塾の一貫教育は三田会と並んで大きな財産です。これをどういうふうにするかは非常に重要な問題ですが、既にご案内のように横浜初等部ができました。横浜初等部卒業生は全員、SFCの中高に行きます。SFCの中高から各学部に羽ばたいてほしと考えています。
学部を引き受ける身から言いますとSFCの中高から来る子は非常に良いです。あの山奥の中で幽閉された何年間を過ごす訳ですが、彼らは外に出たら繋がる気持ちを強く持つ。更に評価すべき事は外にもっと繋がりたいという気持ち・・これは藤沢を出て新宿・横浜・東京三田に行ってみたいということではなくてSFCに人を呼んでくる力を持っている。あそこを拠点として出てもいくし、引っ張り込んでもくる。そういう大きなエンジンとしてSFC中高、学部、大学院を考えています。本日お集まりの三田文系4学部の方が多いと思いますけれど、SFCは未だ創部20年であります。OB,OGの数も大きくはございませんので、藤沢三田会・近隣三田会諸兄、本日お集まりの諸兄にご指導、ご鞭撻を頂かなければなりません。SFCが藤沢を中心とした学術、地域行政、産業の発達、そのためのドライヴィングフォースに是非、効果があればと念じています。(終)