2019年4月2日(火曜日)
参加者 36名
こんなに桜の多い道だったかしら・・・山も道もこんもり桜色の綿雲が連なってみえる春爛漫の4月2日、横浜・本牧の「隣花苑」で第28回となるグルメ部会を開催しました。
三渓園に隣接のこちらのお店は木々に囲まれた静寂な住宅地にある知る人ぞ知る古民家の会席料理店です。
原三渓翁の五言“隣花不妨賞”・・“隣りの花も我が家の花も垣根を低くして皆で愛でよう“から、「隣花苑」は命名されました。女将は原三渓の曾孫で塾員です。
参加者 36名
こんなに桜の多い道だったかしら・・・山も道もこんもり桜色の綿雲が連なってみえる春爛漫の4月2日、横浜・本牧の「隣花苑」で第28回となるグルメ部会を開催しました。
三渓園に隣接のこちらのお店は木々に囲まれた静寂な住宅地にある知る人ぞ知る古民家の会席料理店です。
原三渓翁の五言“隣花不妨賞”・・“隣りの花も我が家の花も垣根を低くして皆で愛でよう“から、「隣花苑」は命名されました。女将は原三渓の曾孫で塾員です。
明治・大正・昭和の実業家、原三渓は美術や建築に憧憬が深い人でしたが、長女のために静岡県大仁にある格式高い神社の神官の家を移築させました。約600年前の足利時代の建造物が第28回目のグルメ部会の舞台です。
凛とした空気の伝わる囲炉裏のある大広間を通りぬけ、導かれた隣接の二間には36名の宴席が設けられていました。こちらは徳川時代に増築された建物です。
定刻の12時に宴席が始まりました。乾杯の労を取ってくださったのは正親 睦弘さん(S42工学)です。前日に新しい元号が発表され、新天皇ご即位ののち“令和”となりますが、正親さんは、しばし平成を振り返り、迎える令和への期待を述べられました。このタイミングに歴史ある家屋でグルメ部会を開催できることはすばらしいことです。
春の陽射しは殊の外、明るいのですが花冷えの当日は寒い日でした。こちらは建物保存のためエアコンの設備はありませんが、部屋の隅々まで電気ストーブにより暖房が行き届きました。
乾杯ののち、配膳されるお料理の美しさに会員の期待は一気に上がります。お盆にはソメイヨシノが添えられ、優雅な雰囲気です。
献立表
前菜 一の皿 大豆甘煮 卯の花 桜胡麻豆腐
前菜 二の皿 夏みかんゼリー寄せ きゅうり はす 切り干し大根胡麻豆腐 人参 くるみ
赤パプリカ 生姜はちみつ酢 さつまいも 春菊 こんにゃく白和え
赤パプリカ 生姜はちみつ酢 さつまいも 春菊 こんにゃく白和え
前菜 三の皿 牡蠣の南蛮漬
お造り さよりの黄身酢
お椀 二色真蒸 菜の花 桜麩
煮物 新じゃが 竹の子 よもぎふ
三溪そば
揚げ物 魚一品 野菜一品の天ぷら
ごはん 青豆ごはん
ごはん 青豆ごはん
お菓子 抹茶
次から次へと運ばれるお料理は主婦の目線からは日常、慣れ親しんだ食材です。決して豪華ではない、素朴でありながら、しかし口にすると一味ちがう見事な味付けです。どこか懐かしい母の味か・・・家庭料理のぬくもりが・・・自宅でくつろいでいるようなホッとする気持ちになります。
器はどれも食材をひきたて、季節感にあふれた逸品です。たとえば椀物の蓋をあけると花吹雪が。春らしい彩にあふれた二色真蒸をいただくと”雪”の文字が現れました。味もさることながらその遊び心に富んだ演出には心惹かれました。
器はどれも食材をひきたて、季節感にあふれた逸品です。たとえば椀物の蓋をあけると花吹雪が。春らしい彩にあふれた二色真蒸をいただくと”雪”の文字が現れました。味もさることながらその遊び心に富んだ演出には心惹かれました。
多くの文豪や政治家、実業家たちもその昔、心ときめかせた味と演出だったのではと想像すると楽しくなります。
美味しい食事と楽しい語らいに宴席は賑わっていました。どなたの口からも満足のお言葉をうかがうことができました。とかく忘れがちな家庭料理のぬくもりと絶品の味付け、子供のころ育った実家にいるような気持ちです…とおっしゃる会員がおいででした。
美味しい食事と楽しい語らいに宴席は賑わっていました。どなたの口からも満足のお言葉をうかがうことができました。とかく忘れがちな家庭料理のぬくもりと絶品の味付け、子供のころ育った実家にいるような気持ちです…とおっしゃる会員がおいででした。
お部屋は18名ずつ、廊下を隔てた二間にわかれ、襖が取り払われました。今回、初参加の会員が4名おいでで、ひとことずつご挨拶をいただきました。
デザートの後、干菓子とお抹茶が供されました。こちらの4人の方々は卒業50周年行事・入学式招待と続き、三日間連続の慶応デイズに大満足のご様子です。
リラックスして撮影に応じる会員たち
宴席の最後に隣花苑の女将、西郷 槇子さん(S44)がご挨拶にお見えになりました。曾祖父、原三渓のこと、隣花苑をスタートさせたお母様のご苦労話や会員の質問にもお答えくださいました。常にご自宅でくつろいでいるようなお気持ちになっていただければと「贅沢な時間を過ごす板前料理ではなく家庭料理を召し上がっていただきたい」との女将の考え方は藤沢三田会グルメ部会会員には十分に伝わり、楽しませていただきました。
2時間の宴席は少しオーバーしましたが無事に終了しました。恒例の集合写真は囲炉裏のある部屋で撮影しました。
帰途はバスやタクシーで帰る方、三溪園でゆったりとお花見を楽しみ余韻に浸る方、ホテルでお茶をいただく方など、桜酔いを心から楽しんだ一日でした。
次回は初の試みですが、「お酒を楽しむ会」と「グルメ部会」との合同部会でバスをチャーター。
勝沼のワイナリー訪問と評判のレストランでランチ会を開催します。詳細は8月頃、ホームページで予告します。
勝沼のワイナリー訪問と評判のレストランでランチ会を開催します。詳細は8月頃、ホームページで予告します。
藤沢三田会 グルメ部会 冨永千鶴子
浅海 理恵