兼題「寒鯉」を含め 7句を出句、7句を互選しました。
ご指導の本井英先生(S50文•博)からは 37句の選があり、選句につき丁寧な講評がありました。
その中で「花鳥風詠の写生が主観的か、客観的かの切り替えの如何が句の決めてとなる」というお話しがありました。
出句 13名、出席12名でした。
★ 本井先生の出句
釣り寄せてすこし抗ひ寒の鯉
寒鯉の尾鰭一擲して去れる
鉱泉の大振舞ひの寒の鯉
寒鯉のふかく湛へしインク色
立てならべ寒鯉釣の竿ふとし
寒鯉の舷々摩して争はず
★ 部員の代表作(50音順)
寒鯉や薄氷の下に身じろがず 河相光子
愛猫の足にすりよる御慶かな 上坂秀治
骨董となりし馬鈴や初氷 佐藤月子
一枚の木の葉が落ちて寒の鯉 佐藤道樹
寒鯉や覆ひ被さる逆富士 酒井一彦
寒鯉の沈む池面の日暮れけり 津田祥子
早梅の蕾しつかと時を待つ 萩原ふみを
多言語の雑踏の中初詣 馬場英人
寒鯉やゆらりゆらりと身をかえし 深谷むじゅん
夫婦樟百年といふ淑気かな 宮田公子
除夜の鐘婿の作りし鴨せいろ 望月明子
寒鯉に落葉まとはる池面かな 山下ひろ子