今月の兼題は「蜷」(にな)であり、川や池に棲む 2 - 3 センチの細長い巻貝です。
指導の本井先生(S50文・博)から、恒例のご丁寧な講評を頂きました。
今月から新しく平林秀人氏(S48法)が入会され、参加部員は14名でした。
*本井先生の出句
薄埃かうむりながら蜷すすむ
八橋に屈めば蜷の道真下
再開の湿生園に蜷の道
蜷の道たどれば蜷やしかるべく
蜷の道ひき返すことあるべしや
蜷の髭短かきことも愛らしく
蜷の道紆余曲折といふかたち
*部員の代表作(50音順)
日が差して小川の底に蜷の道 大崎洋一
斜面には蕗のたう在り散歩道 岡部健二
卒業を果せぬ出征学徒あり 奥田眞二
蜷貝の緩き歩みや春浅し 河相光子
啓蟄の朝や鳥の騒ぎたる 佐藤月子
じつくりと蜷廻しをる掌 酒井一彦
介護士と共に作りぬ紙雛(かみひいな) 塩川孝治
蜷の道落葉の下へ消へにけり 津田祥子
畔脇の水路の中の蜷の道 栃澤峰子
春立つや肩いからせし富士の峰 萩原ふみを
オリオンの四辺形在り凍ての空 馬場英人
合格をケーキで祝うジジとババ 平林秀人
くだるほど梅の香強く寄せて来て 深谷むじゅん
みずいろの空紅梅に白梅に 宮田公子
*今後の予定
2022年 4月13日(水) 10 : 00 片瀬江ノ島駅 集合 吟行
13 :00 鵠沼公民館 句会