秋晴れの日が続いたころではありましたが、句会当日は急な天候の変わり目に出くわし、秋雨に見舞われることとなりました。
今月は、先ず、江の島での吟行を行い、その後、鵠沼公民館で句会を行いました。
晴天の日よりも、変わり易い天候の方が吟行日和とも言われ、10名が吟行を楽しみ、句会には12名が集まり、選句を楽しみました。
当日の吟行句およびそれまでに作成した句を投句し、合計95句をもとに句会を行い、楽しく一日を過ごしました。
本井英先生(S50 文・博士)のご出句7句および部員の代表句を次の通り掲載させていただきます。
★本井英先生のご出句
島へ橋秋雨傘の途切るなく
吾に気付き鶺鴒歩み返したり
沖空は低く明るく秋の雨
携へし傘ひらくなく島の秋
とり落としたりし鰯へ鳶殺到
鶺鴒の歩き走りてついに翔く
鯔(ぼら)はねて腹から落ちて秋の潮
★部員の代表作(50音順)
すれ違ふ佳人の匂ひ秋薔薇 岡部健二
小鳥来る島の頂上カフェテラス 奥田眞二
秋深し波ひとつ無き相模灘 大崎洋一
庭萩の雨に打たれて路塞ぐ 小澤喜久子
来客の帰りし静寂(しじま)蟲すだく 河相光子
木犀の香満ちたり干シーツ 酒井一彦
参道に新しきカフェ秋の蝶 佐藤月子
白芙蓉飾ることなき花なりし 塩川孝治
はばたきて海鵜と知れる秋の波 津田祥子
秋風や参道沿ひのたこせんべ 馬場英人
白木槿ソウル外れの古民家 深谷むじゅん
芋煮会つべこべ言わず腹満たす 水戸将史
鰯雲江の電海へ出でにけり 宮田公子
★今後の予定
日時:令和4年11月9日(水)13:00~
場所:鵠沼公民館
兼題:木の葉髪
(部会長)津田祥子 (世話役)酒井一彦