今月は、鵠沼海岸にお住いの津田祥子さん宅にお邪魔し、句会を開き
ました。
兼題の「濁酒」を含め、各自 7句を出句、7句を互選しました。
本井英先生(S50文博)からは多数の選を頂きましたが、選ばれた理由を
それぞれ解説されました。 その中で「どうだ!うまいだろう、と強調して
いるような句は嫌味である」という感想を話されました。
出句、出席とも14名でした。 句会のあと、懇親会を開き、親睦を図り
ました。
★ 本井先生の出句
濁酒姥捨てて来て呷りけむ
濁酒喧嘩別れも覚悟のうへ
濁酒にせむか暖簾もとり込みし
濁酒にごれる呑めば山の闇
濁酒蒲柳の身たあ笑はせる
加齢臭いよよつのれる濁酒
★ 部員の代表作(50音順)
長雨に濡れし身体に濁り酒 河相光子
酔ふほどにお国訛りのにごり酒 上坂秀治
コスモスや一眼レフの長き鼻 佐藤月子
西鶴も素堂も酌みし濁り酒 佐藤道樹
ふるさとの光なりけり今年米 酒井一彦
濁酒甕のつぶやく夜更かな 津田祥子
峰の風谷の風あり柚子ゆるる 萩原ふみを
黙々と栗の皮むきモーツアルト 馬場英人
茹栗の少し間ぬけな甘味かな 深谷むじゅん
陸奥の夜は深々濁酒 宮田公子
鱗雲飛行機雲もまざり居り 望月明子
目に留まる九谷豆皿秋深し 山下ひろ子
秋雨や降るも降らぬも妻の愚痴 吉水淑浩