兼題「寒の内」「龍の玉」を含め 7句を投句、7句を互選 しました。
本井英先生(S50文•博了)からいつもの通り懇切な講評を 頂きました。ことに、俳句とは作者の感覚が半分、読者の 感覚が半分である、というご指摘が印象的でした。 今回から佐藤道樹氏(S36経)が参加されました。 投句 15名、出席12名でした。
●本井先生のご投句
| こ掌(てのひら)をこぼれてはづみ龍の玉 うかうかと過ごせば寒もはや四日 鵠沼に寒の内なる一ト句会 オーバーのポケットの底龍の玉 龍の玉もとは結核診療所と フルートグラスに一握の龍の玉 龍の玉秘蔵の色といふべかり |
●部員の代表作(50音順)
| 冬晴やちぎれし雲の動かざる 帰り咲く鉄線の白動かざる 旭浴び紅いよよ寒椿 稜線を染める落日大晦日 道端に水仙を売る老婆かな 初風呂の戸より聞こゆる校歌かな 寒の内ならでは富士のビル谷間 掌にのせてくれしよ竜の玉 すべきことあるが励まし去年今年 日向には日向の寒さ寒の内 立ち昇るココアの湯気や寒の内 寒潮に浮きて鴎の連なれる 朝の駅ベンチの冷たさ寒の内 宴果てて夜の静寂の二日かな 年の暮まとめて捨つる文庫本 | 安部和範 小澤喜久子 大崎洋一 河相光子 上坂秀治 佐藤月子 佐藤道樹 津田祥子 萩原ふみを 馬場英人 深谷むじゅん 宮田公子 望月明子 山下ひろ子 脇坂恵三 |