今月の兼題は「盆梅」であり、7句出句、7句互選をしました。ご指導の本井英先生(S50文•博)からは 33句の選があり、先生が選ばれた句につき、それぞれ講評がありました。
その中で「読者に伝えようという気持が色濃く出ている句は好ましくない」
というご指摘がありました。 出句、出席とも14名でした。
★ 本井先生の出句
枕頭に届けるものに盆梅も
盆梅や天井に届かんほどな
盆梅の樹齢を問へば三桁なる
花少ななる盆梅もまたよろし
盆梅の端枝のたちて花つけて
湖ひろし盆梅展を出でし目に
★ 部員の代表作(50音順)
葉の陰を黒く動きて笹鳴けり 大崎洋一
下萌えに背押しつけておすの猫 河相光子
穏やかに洗濯日和春立ちぬ 上坂秀治
地に植ゑし孝(ちち)の盆梅一尺に 佐藤月子
紅白が競ひこぼれて盆の梅 佐藤道樹
盆梅や駅長立ちて改札へ 酒井一彦
盆梅を置き表具屋の小玄関 津田祥子
盆梅の枝垂れて凛と大広間 萩原ふみを
面影は冬の入日のやうな妻 馬場英人
山茱萸の花芽黄色くのぞきをり 深谷むじゅん
ベランダに並ぶ鉢物日脚伸ぶ 宮田公子
ウインドーの盆栽真白かまぼこ店 山下ひろ子
立春の路地に呻るや室外機 吉水淑浩